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Artist Introduction Vol.8: Afu (Afzal Shaafiu)

アフザル・シャ―フュー・ハサン×田辺駅前商店街のケミストリー

<熊野へ向かう玄関口で思う、豊潤な海の物語>
-熊野古道への玄関口で思いを馳せるのは、扇ヶ浜や江川港の先に続く黒潮が運ぶ豊潤な海の物語-

「インド洋の真珠」と謳われ、世界中から観光客を集めるモルディブですが、一方で与・野党間の政争が絶えず、近年では中・印代理戦争の様相を呈しています。アフは砂絵によるアニメーションによって、観光と並ぶ重要産業であるカツオ、マグロ漁の過酷な労働やクーデター、地球温暖化による海面上昇といった楽園が有する別の顔を炙り出しています。

<アフについて>
1975年、モルディブのマーレ生まれ。AFUは18歳からアーティストとして活動を開始。グラフィックデザインを学んだことから、初期キャリアでは広告業界にて活躍しました。その傍、アート作品を制作をし、AFUはモルディブのアートコミュニティの発展に大きく寄与することとなります。特に2010年以降は作品の制作に専念するようになりました。社会的、政治的、環境的なテーマを映し出した彼の作品は、マレーシア、中国、インド、スリランカ、モーリシャス、日本、ドイツ、タンザニア、イギリスなど、世界各地の個展やグループ展で展示されてきました。現在、彼の作品の多くは、モルディブ国立美術館に収蔵されています。2014年には、モルディブ国家から芸術賞を授与されました。2020年にバース・スパ大学(イギリス)で美術の修士課程を修了。現在、バース・スパ大学の「EMERGE」でレジデンスアーティストとして滞在しています。

アフ(アフザル・シャ―フュー・ハサン)《モルディブの物語》2012年
アフ(アフザル・シャ―フュー・ハサン)《モルディブの物語》2012年
アフ(アフザル・シャ―フュー・ハサン)《モルディブの物語》2012年

作品展示会場

田辺駅前商店街

田辺駅前商店街

田辺駅前商店街は、源平合戦の命運を分けた世界遺産・鬪雞神社や熊野古道へと向かう宿場町である田辺市街地の玄関口として、地域内外の人々に愛されながら発展してきました。昨年の景観整備事業によって電柱がなくなり、アーケードはシェード(小型の屋根)に変身。そのイメージを、一新させました。夜間は間接照明を活かした光の演出で、私たちの眼を楽しませてくれます。

営業時間:12:00 – 19:00
入場料:なし
定休日:なし

〒646-0031 和歌山県田辺市湊41