イベント

植田曉 × 廣瀬智央
みかんダイアローグ vol.8 『テリトーリオとコモンズ農園 -土地の物語を未来へつなぐ-』
2025年6月27日(金)19:00〜20:00
Online
参加費無料
申込
Peatixよりお申し込みください。
“その土地に根ざす豊かさ”とは、いったいどんなものなのでしょうか?
建築やアートの視点から、土地と人とのつながりを見つめ直し、地域に眠る新たな豊かさの可能性を探るトークイベントを開催します。
ゲストは、文化的景観や景観まちづくりの専門家である植田曉さん(北海学園大学 客員研究員)と、イタリアを拠点に活躍するアーティスト・廣瀬智央さん。
お二人には、「テリトーリオ(territorio)=土地との関わりから生まれる文化や意味」という概念を軸に、さまざまな地域での実践や考えについてお話しいただきます。
トークでは、「土地に根ざすこと」「地域と関わること」の奥深さをひもときながら、2022年に紀南でスタートしたアートプロジェクト〈コモンズ農園〉とのつながりや、今後の可能性についても語っていただきます。
土地、農、アート、まちづくりに関心のある方におすすめです。
地域にある“まだ見ぬ豊かさ”を、一緒に探してみませんか?
当日の流れ
第1部:テリトーリオとは何か?(約30分)植田曉
具体的な実例を通して「テリトーリオ(territorio)」の概念をわかりやすく解説します。
- トスカーナ州オルチャ渓谷のテリトーリオとまちづくり
- 北海道・根釧台地の農業景観
- テリトーリオに至るまでの思考の変遷
第2部:テリトーリオとコモンズ農園について(約15分)廣瀬智央
「コモンズ農園」とは何かをあらためて振り返り、これからの方向性について語ります。
- なぜ「コモンズ農園」にテリトーリオの概念を導入するのか
- テリトーリオとコモンズ農園の関係性
- 実践としての「コモンズ農園」および、アートプロジェクトとしての可能性について
第3部:対談「テリトーリオとコモンズ農園」(約15分)植田曉・廣瀬智央
土地とそこに暮らす人々が育んできた、地域固有の豊かさをいかに再発見し、どのように共有していくかについて語り合います。
- コモンズ農園に対する期待
- 地域の人々との協働とその可能性について
スピーカーのご紹介

植田曉 / Ueda Satoshi
1963年北海道生まれ。工学院大学大学院修士課程修了。イタリア政府奨学金留学生としてローマ大学に留学。博士(工学、法政大学)。NPO法人景観ネットワーク代表理事。合同会社風の記憶工場業務執行社員。専門は文化的景観及び景観まちづくり、建築意匠。現在、北海学園大学客員研究員。北海道で二地域居住をし、CSA(Community Supported Agriculture)を実践。
著書・論文・計画に『別冊造景1イタリアの都市再生』(共著・建築資料研究社、1998)、『トスカーナ・オルチャ渓谷のテリトーリオ』(古小烏舎、2022)、『イタリアにおける都市・地域研究の変遷史』(法政大学出版局、2015)、『イタリアにおけるテリトーリオの都市計画的再評価と その展開に関する研究』(学位論文、2018)、『中標津町文化財保存活用地域計画』(中標津町文化財保存活用地域計画検討委員会、2006)、『中標津町景観計画』(2017)。

廣瀬智央 / Hirose Satoshi(アーティスト)
1963年東京生まれ。現在ミラノ在住。イタリアを拠点に、日本、アジア、ヨーロッパなど世界各地の多数の展覧会に参加。インスタレーション、環境への介入、パフォ−マンス、彫刻、写真、ドローイング、そしてより大きな意味でのプロジェクトなどのメディウムを使い、詩的な作品を創り出す現代美術家。境界を越えて異質な文化や事物を結びつける脱領域的な想像力が創造の原理となっており、目に見えない概念を目に見えるものへと転換する試みが、廣瀬の作品に一貫してみられます。日常の体験や事物をもとに、新しい価値の創出や世界の知覚を刷新する表現をつくりだしています。19年間継続する母子生活支援施設の母子たちとの長期プロジェクトや、展覧会で使用した素材を地域の人々と協働し、循環させるアートプロジェクトにも近年取り組んでいます。
モデレーター

下田 学 / Shimoda Manabu(紀南アートウィーク事務局長)
coamu creative 代表。兵庫県西宮市出身、和歌山県田辺市在住。写真の専門学校を卒業後、ミュージシャンとしてジャンル問わず活動した20代を過ごし、農業の6次化企業、イベント会社を経て独立、田辺市へ移住。2018年3月から3年間は田辺市地域おこし協力隊として、空き家活用や公共施設のプランニングなどにも携わる。
「アイデア実現の伴走パートナー」をミッションに、地域の素晴らしいクリエイター仲間たちと協働し、クライアントの話を深く聞き、想いを共に編んでいく事業を行っている。ディレクターとして携わっている主なイベントは「ロハスフェスタ」「ラーメンEXPO」「GREENROOM FESTIVAL」「SUMMER SONIC」など。