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アートラボ2023第Ⅲ期 廣瀬智央 みかんの旅 (長野県立美術館)
昨年、紀南で始まった廣瀬智央さんのアートプロジェクト「コモンズ農園」のスタートとして展示された作品「みかんコレクティヴ」が現在、「みかんの旅」と題して長野県立美術館に展示されています!紀南の多種多様なみかんジュースや柑橘農家さんのインタビュー映像、また摘果みかんを練り込んだ「みかんの紙」などがインスタレーションとして展示されています。また紀南の農家さんが普段使われているコンテナも展示の一部としてご観覧いただけます。みかんをテーマに感覚的な豊かさの再発見や、新たな価値観を創出し
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感覚をテーマにした「みかんかく」を10/14〜10/22 、紀南エリアで開催!
2023年の紀南アートウィークのタイトルは、「みかんかく」です。「みかんかく」は、みかん(蜜柑、未完…)+かんかく(感覚、間隔…)をかけ合わせた言葉で、人間のもつ多様な感覚、特に視覚以外の感覚をじっくりと紐解いていきます。人間が得る情報の9割は視覚情報に頼っているといわれており、アートは視覚表現が多いと考えられています。今回は作品を鑑賞する「展覧会」としてではなく、嗅覚や味覚、触覚、または時間感覚に訴えるワークショップなどを中心として開催します。それぞれの感覚を再発見すること
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紀南アート・レジデンス vol.1 開催
第一回 紀南アートレジデンスを開催します。国内外からアーティストを招聘し、紀南地域に滞在してもらう中で、地域の様々な文化や歴史などについてのリサーチを行い、そこから触発された作品制作等を行ってもらうプログラム。今後毎年1名-2名程度のアーティストの募集を行う予定です。 今回はベトナムから現代アーティストのトゥアン・マミを招聘、「移民」と「柑橘」の関係についてリサーチを依頼し、今後も継続的に調査を行う予定となっています。 <招待アーティスト> トゥアン・マミ. Tuan Mam
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未完のみかん―「みかんかく」を想像する ―
2023年10月6日紀南アートウィーク 藪本 雄登1「みかんかく」とは? 「みかんかく」は、みかん(蜜柑、未完….)+かんかく(感覚、間隔….)をかけ合わせた造語です。今回は作品を鑑賞する「展覧会」としてではなく、「みかん」を媒介にしながら、嗅覚や味覚、触覚、や時間感覚等に訴えるワークショップなどを中心に「みかんかく」展を開催します。 このきっかけを与えてくれたのは、白浜のBar 九十九のマスターです。昨年、食のワークショップにおいて「五感を感じる・・・」という表記
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アナルコ・アニミズム -まつろわぬ生命-
この度、紀南アートウィーク実行委員会は、和歌山県南紀白浜駅前の真珠ビル/ノンクロンにおいて、「アナルコ・アニミズム」展を開催します。アジアのアーティストやキュレーターらの専門家ネットワーク、プロダクション・ゾミアのキュレーションによる本展は、「アウラ現代藝術振興財団」のコレクションから、自然と人間の関係性をめぐって作品制作を続ける東南アジア出身の5組のアーティストを紹介します。この展覧会は、宮城県石巻市で開催されたリボーンアート・フェスティバル2021-2022のために企画さ
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共同体、共異体、みかんコレクティヴ(後編)-光州ビエンナーレを巡って-
紀南アートウィーク 藪本 雄登5移ろいゆく「主権」本稿で取り上げる光州ビエンナーのテーマは「移りゆく主権(Transient Sovereignty)」である。前編、中編で述べてきた通り、20世紀の「戦争と革命」、大戦後における「他者」や「共同体」の思想を踏まえて、「主体」や「主権」を解体しながら、しかし解体し過ぎずに、この<あいだ>を包摂する共同体を顕現させてゆくこと。これは、まさに「みかんコレクティヴ」が探し求めている「果実」だ。「移りゆく主権」のステートメントによれば、
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共同体、共異体、みかんコレクティヴ(中編)-光州ビエンナーレを巡って-
紀南アートウィーク 藪本 雄登4先住民族の思想と共異体前編の「他者とは誰か」を踏まえて、メイン会場の3つ目のテーマである「祖先の声(Ancestral Voices)」について述べたい。そのステートメントを要約すると、光州の歴史的アイデンティティを継承し、世界各地の先住民の声に耳を傾け、地域の伝統を再解釈し、ローカリティに根ざした共同体的な実践を紹介する。そして、西洋的な近代性に対峙し、オルタナティブな「知」の想像力を喚起する、ということだ。(1)アイヌ/祖先=わたし?このテ