コラム

  • 「山路紙」から世界を考察する ~龍神村から届けるメッセージ~

    「山路紙」から世界を考察する ~龍神村から届けるメッセージ~

    〈今回のゲスト〉美術家 奥野誠/美術家 奥野佳世1984年に和歌山県日高郡龍神村(現田辺市龍神村)にご夫婦で移住し、「龍神村国際芸術村」の運営に携わる。廃校を活用した地域おこしを開始し、地域の自然、文化、歴史の聞き取り調査などをもとに、途絶えていた龍神村「山路紙(さんじがみ)」を復活させる。紙の文化と森林についてのメッセージを伝えながら、紙漉き技法を用いた造形作品の制作による表現を続けている。また、和歌山県環境学習アドバイザーとして、楮(こうぞ)の原木採取から紙を漉くまでの行

  • 海は漁師の生活の場~次世代に残したい白浜の漁業~

    海は漁師の生活の場~次世代に残したい白浜の漁業~

    紀南アートウィーク対談企画 #41〈今回のゲスト〉三栖敏夫(みすとしお)さん和歌山県西牟婁郡の瀬戸鉛山村(現在の白浜町)出身。終戦後、「手っ取り早く稼げる」ことからアワビとりや定置網の漁師として仕事を始める。40歳ごろから一本釣りを始め、経験豊富な船長として、白浜沖で釣り船を出したりもしていた。現在89歳。今でも現役で海に出て漁をしている。白浜で残り少ない一本釣りをしている漁師。〈聞き手〉藪本 雄登紀南アートウィーク実行委員長海は漁師の生活の場~次世代に残したい白浜の漁業~目

  • 「みかんマンダラ」展に向けたリサーチまとめ

    「みかんマンダラ」展に向けたリサーチまとめ

    なぜ人間は、みかんとともに歩んできたのでしょうか。そして、なぜ日本人は、鏡餅の上にみかんを置き、お正月には自宅の玄関に柑橘を飾るのでしょうか。西洋世界では、みかんは太陽と豊穣の象徴として捉えられてきました。日本でも同様に、橘(みかんの原種)は、太陽神・アマテラスとその系譜を支える機能を果たしてきました。ただ、現代を生きる私達は、太陽神や目に見える果実、資本に頼りすぎてはいないでしょうか。他方、紀南/熊野地域は「根の国」といわれ、樹木神・スサノオを祀る場所でもあります。目に見え

  • 紀南「柑橘」を主体にした「みかんマンダラ展」を10/6〜10/16、和歌山県田辺市にて開催!展示×イベント一覧発表!

    紀南「柑橘」を主体にした「みかんマンダラ展」を10/6〜10/16、和歌山県田辺市にて開催!展示×イベント一覧発表!

    デザイン©ColoGraphical紀南アートウィーク実行委員会では、和歌山県紀南地方の地域資源である柑橘をテーマとした本年度のアートプロジェクト「みかんコレクティヴ」を実施しており、2022年10月6日 (木)〜10月16日 (日)の11日間にわたり和歌山県田辺市複数箇所にて「みかんマンダラ展」の作品展示及び関連イベントを開催いたします。【開催概要】日程 : 2022年10月6日(木)~10月16日(日)11日間時間 : 各展示会場による会場 : 和歌山県紀南地域田辺市内各

  • 「みかん神話」VR 会場紹介

    「みかん神話」VR 会場紹介

    tanabe en+は、地域の魅力的なヒト、モノ、コトをゆるやかに混ぜ合わせながら、新たな発見や出会いの「縁 (en)」を結ぶ紀南の交流拠点。そのコミュニティー・ハブにて、今年6月に公開したβ版の進化版「みかん神話」を展示いたします。VRでしか表現できない「みかんと神話」「根と果実の世界を反転」のアート空間(ワールド)を実際にヘッドセットを着用しご体験いただけます。また、展覧会期中の10月9日(日)には空間内でのVR音楽ライブも実施予定。*会期中、「みかんマンダラ」展のインフ

  • 「土と根 / 見えない根を探る」会場紹介

    「土と根 / 見えない根を探る」会場紹介

    かつて田内栄一が1957年に市の文化発展のため田辺市古尾に建てた旅館「愛和荘」は、国内外の著名人が訪れるなど、地域の文化交流の拠点でした。現在はその屋号を引き継ぎ、上野山城跡の古民家を利用した旅館として運営されています。田辺市街と田辺湾を見渡せる場所から、地中にある根とその土を知覚することで、豊かさを生み出す土壌に注目します。 本会場では、廣瀬智央、ジェームズ・ジャック/南条嘉毅/吉野祥太郎によるBacilli(バシライ)、クワァイ・サムナンによる3作家の展示を行います。 廣

  • 「菌と共生 / 菌根ネットワーク」会場紹介

    「菌と共生 / 菌根ネットワーク」会場紹介

    南方熊楠顕彰館からもほど近い場所に位置する、アーティストの杵村(廣本)直子と杵村史郎が運営する古民家アトリエ「もじけハウス」。そこに隣接するSOUZOUでは、和歌山県・中辺路在住のサウンドアートユニットAWAYAやアウラ現代藝術振興財団のコレクションからアジアのアーティストの作品を中心に展示します。屋内、植生豊かな庭と蔵にて、熊楠が生涯を通し見つめ続けた菌や植物などをテーマに、アジアのアーティストたちの見つめる「植物」との関わりとその多様な視点を紹介します。 私たちが肉眼で見

  • 「実り / 果実を巡る旅」会場紹介

    「実り / 果実を巡る旅」会場紹介

    地元農家達が共同出資で設立した「秋津野直売所きてら」に隣接する「ゆい倉庫」では、地域で生産されたかんきつ類などから様々な加工品が製造・販売されています。地域の生産者の方々のもとでたわわに実った果実が集められ、販売そして加工されるこの場所は、果実の一つの終着地点ともいえます。しかし、私たちが食すことで「みかんの旅」は終わるのではなく、体を通して、人間を含めた大きな循環の途中にあるとも考えられます。本会場では、廣瀬智央による柑橘類などを使用したインスタレーション(空間展示)を展開

  • <I>opportunity展 アーティスト・トーク テキストアーカイブ

    <I>opportunity展 アーティスト・トーク テキストアーカイブ

    2022年4月16日に開催したアーティスト・トークセッションのテキストアーカイブとなります。日時:2022年4月16日(土)会場:真珠ビル参加費:無料登壇者:河野愛(現代美術作家) 堀井ヒロツグ(写真家) 真鍋吉広(南紀白浜ディープ桟橋実行委員会会長 小山安彦(南紀白浜ディープ桟橋実行委員会メンバー)聞き手:藪本 雄登(「紀南アートウィーク」実行委員)【登壇者河野愛さん】滋賀県出身。2007年京都市

  • みかんコレクティヴの現座標  (後編)  

    みかんコレクティヴの現座標 (後編)  

    -ヴェネチア・ビエンナーレとドクメンタを巡って-紀南アートウィーク 藪本 雄登前編、中編に続き、第59回ヴェネティア・ビエンナーレ(会期:2022年4月23日〜11月27日、以下「ビエンナーレ」)とドクメンタ15(会期:2022年6月18日〜9月25日、以下「ドクメンタ」)を実際に巡ったことを踏まえ、「みかんコレクティヴ」に活かすべきことについて述べる。ビエンナーレとドクメンタにおいては、特に植物と人間を題材にした作品が多く展示されていたことから、今回は、現代の動植物を巡る議

  • みかんコレクティヴの現座標  (中編) 

    みかんコレクティヴの現座標 (中編) 

    -ヴェネチア・ビエンナーレとドクメンタを巡って-紀南アートウィーク 藪本 雄登1はじめに -ルアンルパとイリイチ-前編では、第59回ヴェネティア・ビエンナーレ(会期:2022年4月23日〜11月27日、以下「ビエンナーレ」)とドクメンタ15(会期:2022年6月18日〜9月25日、以下「ドクメンタ」)を実際に巡った上で、「脱人間中心主義」、「ダナ・ハラウェイの思想」、「再魔術化」等について述べたが、中編では、ドクメンタの内容を中心に、イヴァン・イリイチ(Ivan Illich

  • みかんコレクティヴの現座標 (前編) 

    みかんコレクティヴの現座標 (前編) 

    -ヴェネチア・ビエンナーレとドクメンタを巡って-紀南アートウィーク 藪本 雄登1はじめに -再魔術化を超えて-ヴェネチア・ビエンナーレ、ドクメンタ、ミュンスター彫刻プロジェクトの「世界三大芸術祭」のうち、第59回ヴェネチア・ビエンナーレ(会期:2022年4月23日〜11月27日[1]、以下「ビエンナーレ」)が1年延期となり、ドクメンタ15(会期:2022年6月18日〜9月25日[2]、以下「ドクメンタ」)と同時期に開催されることとなった。この2つの世界最大級の芸術祭を実際に巡