コラム いごくたまる、またいごく
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「変わり続けるかたち」会場紹介
変わらないと思い込んでいるほとんどの事象も、人間の時間軸や観念から引き離すことで変化の中にあることに気づかされます。コン・ダラーの作品に現れる有機的な形態は、生における変化や成長をイメージさせつつも、同時に既存の枠組みにとどまらない未分化な状態、または第三の選択肢を示すような状態とも見て取れます。黒木由美は田辺市の柑橘農家などに協力を仰ぎ、ミカンの木や廃棄物を灰にして釉薬を作り、陶の作品を作り出します。この地域で育ち現在も田辺を拠点に活動を続ける杵村直子は、粘菌の増殖性に着想
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– 熊野に孤独な木はない –
アーティストのヘアート・ムル(Geert Mul)は、2024年7月、8月の紀南アートレジデンス Vol.2に滞在中、このエッセイを書き上げた。【熊野に孤独な木はない】広々とした空間にぽつんと佇む樹木の作品を見るとき、しばしば非常に根源的なことが起こる。近年、私の芸術作品のいくつかは、孤立した木という民俗学的なテーマに徐々に引き寄せられている。孤立した木を見ることは、人を見ることに似ている。もっと言えば、その木の特徴に共感し、すぐにその木を自分自身と同一視するのだ。西洋美術史
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紀南アート・レジデンス vol.3 開催
紀南アートウィークでは、2023年の紀南アート・レジデンス Vol.1、2024年の紀南アート・レジデンスVol.2に引き続き、紀南アートレジデンス Vol.3を開催いたしました。国内外からアーティストを招聘し、紀南地域に滞在してもらう中で、地域の様々な文化や歴史などについてのリサーチを行い、そこから触発された作品制作やアート・プロジェクト等を展開するプログラムです。毎年1名−2名程度のアーティストの募集を行っていきます。本年度は、オランダ出身の現代アーティストのヘアート・ム
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紀南アート・レジデンス vol.2 開催
紀南アートウィークでは、2023年の紀南アート・レジデンス Vol.1に引き続き紀南アートレジデンス Vol.2を開催します。国内外からアーティストを招聘し、紀南地域に滞在してもらう中で、地域の様々な文化や歴史などについてのリサーチを行い、そこから触発された作品制作やアート・プロジェクト等を展開するプログラム。毎年1名−2名程度のアーティストの募集を行う予定です。本年度は、オランダ出身の現代アーティストのヘアート・ムル(Geert Mul)を招聘します。ヘアートは、オランダを