前田 耕平

前田 耕平

1991年和歌山県生まれ。2014年パリ国立美術学校エコール・デ・ボザール交換留学。2015年大手前大学メディア芸術学部芸術学科卒業。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科構想設計専攻修了。

人や自然、物事との関係や距離に興味を向け、様々なアプローチで探求の旅を続けている。自身の行為と体験を手がかりに、国内外で映像やパフォーマンスなどの作品発表を行う。プロジェクトに南方熊楠の哲学思想を追った「まんだらぼ」などがある。現在、大阪の元造船所跡地のシェアスタジオ「SSK(Super Studio Kitakagaya)」を拠点に活動。

主な展覧会に「つながりの方程式」京都芸術センター、個展「パンガシアノドン ギガス」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、個展「イトム」Gallery PARCなどがある。六甲ミーツアート芸術散歩2019 神戸市長賞受賞。

  • 《Breathing》2021年

    《Breathing》2021年

    和歌山県・田辺市出身の前田耕平は、人や自然、事象との関係性について、自身の体験を手がかりに作品化しています。展示場所となる古刹で発見された「高山寺式土器」に着想を得て、本作は制作されました。それは、精霊から神々、そして仏のすまう山が有する祈りや時間、そして智慧の積層を可視化しているといえるでしょう。

    高山寺

    F
    高山寺

    高山寺は弘法大師・空海が開創したとされており、江戸時代建立の多宝塔をはじめとする、諸堂宇が立ち並んでいます。海を一望する墓地には、知の巨人と称される南方熊楠や合気道の開祖・植芝盛平が眠っています。また、境内の貝塚からは、押型紋(おしがたもん)や撚糸文(よりいともん)が施された「高山寺式土器」など多くの考古資料が発掘されています。

  • 《Over to you》2017年

    《Over to you》2017年

    郷土の偉人である南方熊楠の思想に大きな影響を受けた前田は、「事・物・心」(物:物理学領域、心:心理学領域、事:推論・予知領域)といったいわゆる現実世界の先に深く「直入(ルビ:じきにゅう)」(全身全霊で深く潜ること)することを試みます。自己と他者=熊楠をモチーフとした大凧が空に上がる様は、マクロとミクロの両宇宙や「大不思議」(全てを包含した根源的な場)理解への糸口といえるでしょう。

    南方熊楠顕彰館

    H
    南方熊楠顕彰館

    博物学、民俗学分野における先駆的存在であり、日本を代表する植物学者である南方熊楠。彼の偉業を顕彰するため、最晩年の25年間を過ごした邸宅に隣接して2006年に開館しました。遺された貴重な蔵書や資料を恒久的に保存・活用しつつ、熊楠に関する研究推進を図る中心的な存在として知られています。