イベント

ふたかわ超学校 × 紀南アートウィーク

『太陽の塔』上映会+唐澤太輔氏 特別トーク

10月14日(金)

tanabe en+(タナベエンプラス)

〒646-0031 和歌山県田辺市湊41-1

定員25

参加費【映画+トーク料金】大人:2,000円、高校生:1,000円 、中学生以下 : 無料

日本に住んでいれば何らかの形で見たことがあるであろう『太陽の塔』。圧倒的な異物感と存在感はいまだに人々の興味を引いて離さない芸術作品。実は映画内で田辺の有名なあの偉人も岡本太郎と共通点の多い人物として登場します。その偉人とは?!

また、今回は特別ゲストとして映画にも出演していた秋田公立美術大学美術学部アーツ&ルーツ専攻ならびに大学院複合芸術研究科准教授をされている唐澤 太輔氏をお迎えして『太陽の塔』に関する特別トークも開催します。

スケジュール
10月14日(金)
18:00 〜 上映会 
20:00〜    唐澤 太輔 氏 特別トーク + パネルディスカッション

【定員】 25名
【映画+トーク料金】大人:2,000円 
          高校生:1,000円
          中学生以下 : 無料

 ※料金は当日、会場でお支払いください(現金精算のみ)
 ※席数に余裕がある場合は、当日券(大人2,000円、高校生1.000円)を販売いたします

主催:ふたかわ超学校
共催:紀南アートウィーク


『太陽の塔』(2018年/日本/112分)
監督:関根光才
製作:井上肇・大桑仁・清水井敏夫・掛川治男
エグゼクティブプロデューサー:平野暁臣
撮影:上野千蔵
音楽:JEMAPUR
インタビュー出演: 赤坂憲雄、安藤礼二、糸井重里、植田昌吾、大杉浩司、奥山直司、嵩英雄、唐澤太輔、小林達雄、コンチョク・ギャムツォ師、佐藤玲子、椹木野衣、シェーラプ・オーセル師、ジャスティン・ジェスティー、菅原小春、春原史寛、関野吉晴、舘鼻則孝、千葉一彦、Chim↑Pom、土屋敏男、中沢新一、長野泰彦、並河進、奈良利男、西谷修、平野暁臣、マユンキキ
権利元:© 2018 映画『太陽の塔』製作委員会        
配給:パルコ

●解説
土偶の怪獣? 宇宙人の建造物? 誕生から約半世紀 ――― いま明かされる“太陽の塔”の謎!

1970年、「人類の進歩と調和」をテーマに大阪千里丘陵で開かれた日本万国博覧会。6,400万人以上もの観客を動員し、「月の石」の展示や様々なパビリオンなどが注目を集めた一大イベント・大阪万博のなかでも、ひときわ異彩を放っていたのが、芸術家・岡本太郎が制作した“太陽の塔”だった。高さ70m、腕の長さ25mというスケールに加え、まるで「土偶の怪獣」のようなデザインは、大阪万博のアイコンとして人々の記憶に刻まれている。しかし、作者である岡本太郎は何のために、この巨像を創ったのだろうか。80年代、自身が出演したCMで放った「芸術は爆発だ! 」というひと言で、一躍世間の注目を浴びた岡本太郎。これによって「凡人の理解を越えた変わり者」というイメージがひとり歩きすることとなったが、画家・写真家・彫刻家・建築家・思想家としての顔を持ち、その実像は“芸術家”という言葉の枠には到底収まりきらないスケールの大きな人物だった。本作では岡本太郎に影響を受けた人々をはじめ、総勢29名へのインタビューを敢行。芸術論としてだけではなく、社会学・考古学・民俗学・哲学の結晶としての“岡本太郎”が語られ、“太陽の塔”に込められたメッセージが解き明かされていく。

監督は、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」をはじめとする多数のMVやCMを手がけ、カンヌライオンズ(カンヌ国際広告祭)でヤング・ディレクターズ・アワードにてグランプリを受賞するなど、日本を代表する若手映像クリエイターとして活躍するかたわら、昨秋、初の長編映画監督作『生きてるだけで、愛。』を公開して話題となった関根光才。あえてナレーションを使わず、時にはフィクションの映像も用いながら、“太陽の塔”に新たな命を吹き込んだ。



●岡本太郎(1911~1996)
1911年、漫画家の岡本一平と、歌人・小説家の岡本かの子の長男として生まれる。29年、東京美術学校に入学。父母の渡欧に同行し、翌年からパリに住む。数々の芸術運動に参加しつつ、パリ大学で哲学・社会学・民俗学を専攻、ジョルジュ・バタイユらと親交を深める。40年、帰国。兵役に就き、復員後に創作活動を再開、現代芸術の旗手として次々と話題作を発表した。70年には大阪万博テーマプロデューサーに就任。こうした一方で、旺盛な文筆活動も続けた。96年没。



唐澤 太輔 氏 特別トーク「太陽の塔と紀南のみかん」

太陽の象徴としての「みかん」がここ紀南にあります。生命の樹、地底の太陽、マンダラ、神話など、太陽の塔/岡本太郎の思想は、今回のみかんマンダラ展と響き合います。今回、映画「太陽の塔」の上映後、映画に登場する唐澤太輔先生をお招きし、紀南在住のアーティストの福島氏、みかん農家の川崎氏、熊楠について造詣の深い倉谷氏をお招きして、紀南のみかんと太陽の塔との繋がりの発見を試みます。


<特別ゲストスピーカー>

唐澤 太輔
1978年、兵庫県神戸市生まれ。2002年3月、慶応義塾大学文学部卒業。2012年7月、早稲田大学大学院社会科学研究科 博士後期課程修了(博士〔学術〕)。第1回南方熊楠研究奨励事業助成研究者。日本学術振興会特別研究員(DC-2〔哲学・倫理学〕)、早稲田大学社会科学総合学術院 助手、助教などを経て、現在、秋田公立美術大学美術学部アーツ&ルーツ専攻ならびに大学院複合芸術研究科准教授。

専門は、哲学、文化人類学。特に、人類が築き上げてきた民俗・宗教・文化の根源的な「在り方」の探求を、知の巨人・南方熊楠(1867~1941年)の思想を通じて行っている。近年は、熊楠とアート的思考の比較考察、及び華厳思想の現代的可能性についても研究を進めている。2019年、第13回湯浅泰雄著作賞受賞。

福島正知(パネリスト)
1972年兵庫県伊丹市生まれ。大阪芸術大学デザイン学科インダストリアルデザインコース卒業。1996年機械メーカーに工業デザイナーとして入社し、工業製品デザインを担当。グッドデザイン賞を受賞した経歴もある。また、当時に劇団でBGMや舞台衣装などの制作も行っていた。2001年に退社後はインターメディウム研究所大学院スクール(I M I )へ入学し、サウンド制作・メディアアート制作を学ぶ。2003年にサウンドアートユニット「AWAYA」を結成し、作曲・演奏・プログラミングなどを担当。2007年に和歌山県田辺市中辺路へ移住。自然に寄り添う農作業を営む暮らしの中で、日々耳にする音をインスピレーションの源に、宇宙の神秘や生命の不思議を独特の音世界で表現した”音のアート作品”を制作し、楽曲、ライブ演奏、インスタレーション展示などを展開している。「紀南アートウィーク2021」では前田耕平「Breathing」の楽曲を担当、熊野の自然の音世界を巧みに取り入れた楽曲を制作・提供した。

ホームページ:http://awayajp.com/



くらたにともみ(パネリスト)
小学校教員でありながら、フラのチームを持っており(Hula Kapili主宰)、環境保全活動や地域の自主上映会活動(ふたかわ超学校)にも参画。小学生の時に、南方熊楠の脳みそをみて「こんな脳みそになって死にたい」と思ったほどの熊楠好き。将来的に、紀南にオルタナティブスクールをつくりたいと思っている。



川崎由依子(パネリスト)
「醤油や金山寺味噌など和歌山の文化と共通するところの多い千葉県出身。8年前に田辺市中辺路町へ移住。
移住当初から棚田でお米をつくりつつ、のちにおむすび屋をはじめる。数年前からは海沿いのみかん畑を引き継ぎ、お米もみかんも農薬や肥料を使わず育てている。自然と接するなかで、太陽の動きと暦の大切さに気づき、「暦のおはなし会」なども主催。」