コラム
【アーティスト紹介 Vol.10】河野愛
<変わりゆく街で、変わらぬ人々の記憶>
-穏やかな入り江、海の道標としての灯台、墓石、そして時の移ろい。人々の記憶が波のように入り混じりながら、白浜の新しい物語を紡いでいく-
河野愛は、布、骨董、写真等の多様なメディアを利用し、場所や人の記憶や時間、価値の変化に関する作品を発表しています。河野の祖父は、白浜温泉老舗「ホテル古賀の井」の創業者であり、彼女は幼少期より古賀浦の入り江で夏を過ごしていました。白浜エリア数カ所に設置された本作は、当時ホテルの屋上で輝いていたネオン看板を活かした2018年に発表した作品の続編にあたる新作です。
<河野愛について>
1980年滋賀県生まれ。2007年京都市立芸術大学大学院 美術研究科 染織 修了。在学中にRoyal College of Art 交換留学。現在、京都芸術大学美術工芸学科専任講師。主な展覧会に、滋賀県立美術館 リニューアルオープン記念展「Soft Territory かかわりのあわい」(2021)など。https://aikawano.com