コラム
【アーティスト紹介 Vol.14】 磯村暖
磯村暖×川久ミュージアムのケミストリー
<想像の翼を広げ、見渡す宇宙>
-狂気とも呼べるこだわりが生み出した唯一無二の場所で出会うのは、想像の翼を広げ見渡す果てなき宇宙-
磯村暖は、ヴァナキュラー(ある土地に根差した固有)な事象に対し、多元的視点から人間賛歌ともいうべき作品を制作しています。日本語の「ん」は文字として一つでも、微妙に異なった発音が複数存在するように、本作は、言語の不安定で限定的な役割から想を得ています。情報伝達の中心である口について考えながらも、鼻を使い様々な音を発生させることで、伝える相手やその方法、伝わるまでの時間における差異をコラージュしています。
<磯村暖について>
1992年東京都生まれ。2016年東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。2017年ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校第2期卒業(卒業時金賞受賞)。Asian Cultural Councilニューヨークフェローシップ2019年グランティー。平面、立体、映像、インスタレーション、パフォーマンス、サウンドなど表現は多岐にわたる。近年の主な個展に、「OFF THE SIDELINE」(EUKARYOTE、東京、2020年)、「んがんたんぱ」(銀座 蔦屋書店GINZA ATRIUM、東京、2020)、「わたしたちの防犯グッズ」(銀座蔦屋書店アートウォールギャラリー、東京、2019年)、「LOVE NOW」(EUKARYOTE、東京、2018年)、「Good Neighbors」(ON SUNDAYS/ワタリウム美術館、東京、2017年)、「地獄の星」(TAV GALLERY、東京、2016 年)。近年の主なグループ展に「Moving Images」(EUKARYOTE、東京、2021)、「都市は自然」(セゾン現代美術館、長野、2020)、「TOKYO 2021」(東京、TODA BUILDING、2019年)、「City Flip-Flop」(台北、空總臺灣當代文化實驗場、2019年)、「留洋四鏢客 」(台北、TKG+、2019年)など。
作品展示会場
川久ミュージアム
日本が誇る「夢の城」であるホテル川久は、創業者、オーナー、建築に携わった職人たちの夢と情熱が詰まった奇跡的な建物です。まさに狂気ともいえる熱量で、南紀白浜に非日常の異界を作り上げました。ギネス公認された金箔天井や豪華ワインセラーから柱、椅子、シャンデリアといった什器に至るまで、全てが唯一無二の一級品で揃えられています。2020年7月からは、ホテル内に、川久ミュージアムが開館、ダリ、シャガールや横山大観といった古今東西の巨匠たちによる作品を鑑賞することもできます。
営業時間:10:30-18:00
入場料:紀南アートウィーク・ガイドブックの提示で500円に割引(通常1,000円)
定休日:なし
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町3745