コラム みかんかく
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紀南アートウィーク2023「みかんかく」上映会振り返り
『日本語には、接触をあらわす動詞がふたつある。「さわる」と「ふれる」だ。「さわる」は一方的な接触である。壁にさわる。りんごにさわる。たいていは物に対する接触に使われ、そこにさわる側とさわられる側の感情的な交流はない。(中略)一方、「ふれる」は双方向的である。通常は人間に対する接触に使われ、相手の心の開き具合を推し量りながら、ふれる側はふれ方を微調整していく。』伊藤亜紗美学者(映画「手でふれてみる世界」パンフレットより)自分は、清瀬市という、東京でありながら、東京の人でもよく場
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彩りみかん2024 フォトギャラリー
2024年3月に開催した彩りみかん(柑橘食べ比べ会)のアーカイヴ写真です。一年の中でも最も多くの品種が楽しめるこの時期に「柑橘の食べ比べ会」を行いました。ぜひご覧ください。日時:3月9日(土)18:00〜20:30場所:ipe wakayama(〒646-0051 和歌山県田辺市稲成町532)ゲスト:柑橘農家:原拓生さん、廣瀬智央さん彩りみかんhttps://kinan-art.jp/info/15715/当日の様子
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紀南アートウィーク2023 『みかんかく』展 実施報告
触れてみたくなる? 「みかんかく」のキーヴィジュアル@colographical「目」でみる「展覧会」を超え、触覚・味覚等の体験型のアートプロジェクトへ紀南アートウィーク 2023「みかんかく」展を振り返る私たちは「みかんマンダラ」展(2022年)に続き、和歌山県紀南地方の地域資源である柑橘をテーマとしたアートプロジェクト「みかんコレクティヴ」を展開しています。これは、柑橘について考え、協働する機会を、農家、アーティスト、デザイナー、キュレーター、研究者たちとつくる活動です。
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ワークショップ『いちどためしてみてごらん / 歩きながら識る、交流する』 レポート
私たちは同じものを見ているようで、それぞれ見ているものは違う。感じ方も違う。個人の記憶や経験がさまざまに作用し、同じ出来事を別のものとして捉えていることがある。ふと人々が分かり合えない孤独を抱えているような気持ちにもなるが、そんなことはなくて、だからこそ世界は人の数だけ豊かであるとも言える。のっけからまどろっこしいことを書いて恐縮だが、これは紀南アートウィーク2023で行われた廣瀬智央のワークショップを記録映像で振り返ったときに頭によぎった感想だ。木造の旧小学校の元家庭科室に
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ワークショップ「インドのスパイス、ベトナムのハーブ、和歌山のみかんでチャイをつくろう!」を振り返って
企画・インストラクター:ラワンチャイクン 茉莉 (大阪大学文学部4年)昨年夏より、インドのスパイスと日本各地の茶葉・素材を掛け合わせたチャイ製品と、その製造過程、生産者へのインタビュー、さらに土地の歴史や風土などをおさめた映像作品を制作するアート・ビジネス複合型プロジェクトを始動させました。それは、私のルーツである日本とインドそれぞれに眼差しを向ける初の個人的な試みであり、また同時に、芸術文化を通して両国の橋渡し的な存在になるという壮大な夢を実現させていく手段でもあります。現
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感覚をテーマにした「みかんかく」を10/14〜10/22 、紀南エリアで開催!
2023年の紀南アートウィークのタイトルは、「みかんかく」です。「みかんかく」は、みかん(蜜柑、未完…)+かんかく(感覚、間隔…)をかけ合わせた言葉で、人間のもつ多様な感覚、特に視覚以外の感覚をじっくりと紐解いていきます。人間が得る情報の9割は視覚情報に頼っているといわれており、アートは視覚表現が多いと考えられています。今回は作品を鑑賞する「展覧会」としてではなく、嗅覚や味覚、触覚、または時間感覚に訴えるワークショップなどを中心として開催します。それぞれの感覚を再発見すること
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紀南アート・レジデンス vol.1 開催
第一回 紀南アートレジデンスを開催します。国内外からアーティストを招聘し、紀南地域に滞在してもらう中で、地域の様々な文化や歴史などについてのリサーチを行い、そこから触発された作品制作等を行ってもらうプログラム。今後毎年1名-2名程度のアーティストの募集を行う予定です。 今回はベトナムから現代アーティストのトゥアン・マミを招聘、「移民」と「柑橘」の関係についてリサーチを依頼し、今後も継続的に調査を行う予定となっています。 <招待アーティスト> トゥアン・マミ. Tuan Mam
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未完のみかん―「みかんかく」を想像する ―
2023年10月6日紀南アートウィーク 藪本 雄登1「みかんかく」とは? 「みかんかく」は、みかん(蜜柑、未完….)+かんかく(感覚、間隔….)をかけ合わせた造語です。今回は作品を鑑賞する「展覧会」としてではなく、「みかん」を媒介にしながら、嗅覚や味覚、触覚、や時間感覚等に訴えるワークショップなどを中心に「みかんかく」展を開催します。 このきっかけを与えてくれたのは、白浜のBar 九十九のマスターです。昨年、食のワークショップにおいて「五感を感じる・・・」という表記