ポスト成長期への準備のための「みかんマンダラ」展

太田和彦

(1)ポスト成長期に、「みかん」を食べることを考える方法について

 国連は、2022年11月半ばに世界人口が80億人を突破したと報告しました。2080年代に約100億人前後に達することが見込まれています。しかし、人口増加率は緩やかになっており、この100億人前後をピークとして世界人口の減少が予測されています[United Nation 2022]1。今日、1950年代以降の、「大加速」(great acceleration)[Steffen et al. 2015] 2。と呼ばれる急激な繁栄と成長を牽引した人口爆発期は終わりにさしかかり、今後数十年は、世界のほとんどの地域が少子高齢化に直面する「ポスト成長期」への移行期となります[Christensen et al. 2009; 川合他 2021]3

人類史、迫る初の人口減少 繁栄の方程式問い直す: 日本経済新聞
<世界人口は2080年代以降、長期的な減少期へと移行する> 図:川合他 2021

 「ポスト成長期」においては、統治のなかで規格化された公式(formal)なフードシステムだけでなく、自家栽培や採取などの代替可能な食料調達のチャンネルとなる非公式(informal)なフードシステムが、地域の自衛と自主権を維持するためにこれまで以上に重要となります[Wald  & Hill 2016]4。ただ、非公式なフードシステムはそれを維持するための技術や豊かな生態系サービスなくしては成り立ちえません。一朝一夕には実現不可能です。フードシステムを有機体とみなして、自己維持・発展・縮小するときに実効的に働いている種々のメタボリズム(物質代謝)の総体を、ポスト成長期に適したものへとモザイク状に移行させる必要があります。

ダイアグラム

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<成長期とポスト成長期のフードシステムのメタボリズム> 図:McGreevy et al. 2022 5

 さて、100億人時代の食について議論をするとき、私たちは食べ物を、収穫量や栄養価、価格、品質などに還元してよく扱います[Savini wt al. 2022]6。食料安全保障はこの水準で検討されるから当然です。食べ物は、生産・流通・加工・小売・消費・廃棄のそれぞれの場面で扱われる一般性をもった記号として扱われます。しかし、私たちの食は――例えば、みかんを食べる行為は――単なる栄養補給に尽きるものではありません。

 「しかし、収穫量や栄養価、価格、品質といった要素以外に、ポスト成長期の食を考える意味はどこにあるのか?」。ごもっともです。ここで、私たちが慣れ親しんでいる「成長期」のフードシステムでは当たり前となった事柄が、「ポスト成長期」ではどのように変化するかを推測していきましょう。

 まず、「ポスト成長期」では、多彩な食品を扱う大規模流通システムが実現しにくいことに注目します。低成長期でも物流量は必ずしも減りませんが、流通効率が悪くなるなかで、輸送コストを減らすため、食料供給はこれまで以上に画一的な生産・流通・消費へと収斂していくことが考えられます[FAO 2017]7。食材の選択肢の幅を限定されることで、地消地産も(好むと好まざるとにかかわらず)促されることでしょう[Martinez 2010]8。一方で、企業は、薄利多売はできないものの生産コストは押さえたいので、微細な差異の付加価値を高めるために、「○○監修のカレー」型の食品を多く売り出すことが予想されます。

 いずれにしても、限定された食材で、栄養を引き出し、食事のバラエティを実現するには調理法の発達が不可欠です[Fabbri & Crosby 2016]9。しかし、消費者全員が充実した調理器具(3Dフードプリンターを含む)を持ち、調理法を習得できるようになることはやや考えにくい未来です。むしろ、フードコートのような、複数の調理器具や調理に長けた人が集まる半公営の施設が設けられることになるでしょう。独居の高齢者が多い都市部では、ミールパスやフードスタンプが使える、日常的な家庭食を「給食」として提供する公営食堂が広まることも考えられます[藤原 2014;FEAST 2021]10 11。また、ポスト成長期は嗜好品も手に入りにくくなるでしょう。つまり、成長期では可能だった、珍しいもの、バラエティに富んだもの、食べたことないものを食べる楽しみ方が、ポスト成長期では難しくなります。そのとき、食べるものではなく、食べることの意義をいかに豊かにするか(貧しいものにしないか)がポイントになります。

 食べることの意義を「食べた後の結果・効果」に求めると栄養補給に帰着しがちなので、本稿では「食べているその時間」に求めます。日常的な食の楽しみは、味だけではありません。思い出深いものを食べたり、誰かと一緒に食べたり―― “あなた”と一緒に食べたり、顔の見える供給者と一緒に食べたり、直来のような儀式を通じて人間以外と食べたり――することで私たちは包括的な満足感を得ます[Desmet & Schifferstein 2008;Mol 2021]12 13。これを可能にするためには、食べる状況を設え、整える段階が必要です。その準備として、私たちが、例えばみかんを食べることについて考えてみましょう。

 みかんを食べることについて考えるにあたり、①「眼前にある食べていないみかん」、②「まさに食べられているみかん」、③「流通などで要素還元されて扱われるみかん」の3つを、便宜的に分類します。先ほどまで、みかんは③「流通などで要素還元されて扱われるみかん」として扱われてきました。

 ①「眼前にある食べていないみかん」は、おもむろに手に取って皮を剥き、房をつまんで食べることも出来ますが、搾ってジュースにすることも、皮を砂糖で煮詰めてピールにすることも出来ます。紙束が風で飛ばないようにする重しとして使うことも出来ますし、玄関において爽やかな香りと色合いを楽しむ飾りにすることも出来ます。気に食わない相手が目の前にいたら、ぶつけることも出来るでしょう。いままさに眼前にある個物としてのみかんは、私たちが出来るいくつもの制御の可能性を貼り合わせる糊代です。

 一方で、②「まさに食べられているみかん」は、個物として扱うことができません。みかんの味や香りは口腔や鼻孔を雲のように漂い、私たちのこれまでの知識や経験と結びつき、瞬間的に想起させます。あっという間に失われる印象、「なぜこんなことを思い出したのか?」「その後ろに何が隠れているのか?」と注意を向けることによって、②「まさに食べられているみかん」は、①「眼前にある食べていないみかん」の、異なる様態を想像させます。まさに食べられているみかんは、糊代としてのみかんを支える、無数の潜在性の絡み合いを横断する媒体です。

 私たちは顕在しているみかんを味わい、潜在性へと降りていきます(①→②)。そしてみかんの味と香りのなかで他の様態を想像し、記述します(②→①)。2022年10月に和歌山県田辺で開催された紀南アートウィーク「みかんマンダラ」は、知覚と知識、経験が複雑に混ざり合う味わいの一連のプロセスを複数の仕方で拡張し、つながりにくいイメージをつなげる機会に満ちたイベントでした。

(2)「みかんマンダラ」を巡る:4つの展示会場から

ア VR蕎麦屋タナベ《みかん神話 VR》@Tanabe en+

 紀伊田辺駅前の地域のコミュニティ・ハブ「tanabe en+」では、VR蕎麦屋タナベ氏の制作による仮想現実(VR)「みかん神話」を体験できます。ヘッドセットを着けるとみかんの根が広がる地下と宇宙が融合したVRの世界が視界にリアルタイムで描きだされていき、お馴染みの果物であるみかんの、その根に棲む人間以外の生物になったような感覚を味わうことができるのも魅力的です。

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写真1 VR 蕎麦屋タナベ《みかん神話 VR》 撮影:Shimoda Manabu

 ところで、仮想現実の体験は、私たちの、特に食についての想像にどのような変容をもたらしうるのでしょうか。イギリスの哲学者カール・ポパーは、私たちが現実としている物事をよりよく理解するための方法として、現実を三つの「世界」(物事の集合)に分けて考えることを提唱しました[Popper 1979]14。この3つの世界の理論を応用して、風景もまた、次の3つに分類することができます:物質的な空間と事物の配置は「風景1」、個人の意識に内在する風景は「風景2」、社会的・文化的な理解から構成されている人々に共有された風景は「風景3」です。3つの景観は相乗効果を生じ、空間の中で風景を解釈することを可能にします。キューネは、仮想現実が、風景3の偶発性を示すだけでなく、風景2の個人的な構築を拡張する効果を指摘しています[Kühne 2020]15。先述したような、「知覚と知識、経験が複雑に混ざり合う味わいの一連のプロセス」が、知らず知らずのうちに社会的なステレオタイプとその再生産によって簡略化されていることを、「みかん神話」は日常とは異なる風景のなかに身を置くことによって体験させてくれます。

イ 廣瀬智央《みかんコレクティヴ》「実り/果実を巡る旅」@秋津野ゆい倉庫

 廣瀬智央氏のインスタレーション《みかんコレクティヴ》「実り/果実を巡る旅」は、柑橘から、生活と産業、自然環境の大きな物質循環を想像することを、大きく3つの様態を通じて私たちに促します。

 まず、”食べられるものとしてのみかん”です。みかんの加工場である秋津野ゆい倉庫のそこかしこには食べられるみかんが置かれ、じっさいに私も(展示されているものではなく)受付でいただいたみかんを食べながら倉庫の普段の使われ方をうかがいました。また、展示会場に隣接する、地元農家が共同出資で設立した「秋津野直売所きてら」で購入して飲むこともできます。食べることを通じたみかんとの直接的な相互作用が、想像を促す1つめの様態です。

 次に、”食べられないものとしてのみかん”です。会場には、みかんの非可食部の繊維で作った巨大な紙が吊り下げられ、田辺のみかん農家の皆さんへのインタビューが流されるディスプレイがある複数の空間を大きく仕切っています。また受付にはみかんに関する図鑑や書籍が並べられています。みかんの言語的・象徴的特性に焦点を当て、食べられるものとしてのみかんを認識する鑑賞者自身の枠組みや文脈条件に注意を向けることが、想像を促す2つめの様態です。

 そして、”変質するもの(腐敗しうるもの)としてのみかん”です。私が来場したときにはもちろん展示されているみかんは傷んでいませんでしたが、十月の柔らかな陽光のもとで、もし半月ほど放置されたなら食べられなくなることは見て取れました。時間の経過と食べ物それ自身の力学による素材の変化が、想像を促す3つめの様態です。

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廣瀬智央《みかんコレクティヴ》(一部)の展示風景

 これらの様態は組み合わされて、廣瀬氏と紀州原農園の原拓生氏の対談や、みかんの苗木を田辺市や紀南在住の参加者(里親)と共に育て、コモンズ農園としての新しい農地と共有することを目指す「みかんの苗木の旅」プロジェクトにおいて表現されています。

ウ 「土と根 / 見えない根を探る」@愛和荘

 田辺市街と田辺湾を見渡せる、上野山城跡の古民家を利用した旅館「愛和荘」での、廣瀬智央氏、bacilli(バシライ)、カンボジアの現代アーティストのクワァイ・サムナン氏らの作品は、特にみかんが育つところの土壌に想像を向かわせます。熊野古道の樹々の根をモチーフとした廣瀬氏の写真作品、bacilliの土壌のテイスティング、開発のために埋め立てられた湖で自身が砂をかぶるというパフォーマンスを収めたサムナン氏のビデオ作品は、どれも私たちの足元にありながら、私たちの肉眼ではその表層しか見ることができない土壌への注目を促すものです。また、先述のサムナン氏と、日本の芸術人類学者、石倉敏明氏のトークセッション 「土と根の記憶 カンボジアと紀南/熊野から」では、水や大気に比べてその場所から動かず、そのために場所性・地域性を強く帯びたものとして土壌が言及されました。

窓のある部屋

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Bacilli《bacilli × Caravansarai 〜薫る土壌〜》の展示風景

 ただし、作品と対談はいずれも、土壌を生命の源や母なる大地という情緒的なイメージに帰着させるものではありません。むしろ、人間ではないものを、きちんと人間ではないもの(人間の時間・空間・認知スケールを基準とすると理解できない、非-人間的なもの)として捉えたうえで、土壌、岩石、空気、河川、生物相、そして人間の諸活動を捉える想像力をどのように培うかという点に焦点が当てられています。「人間ではないもののため(thinking for~)考えるのではなく、人間ではないものとともに(thinking with~)考える」[Tironi, 2020]16 ためのエクササイズに、私たちのすぐそばにあるにも関わらず、その状態をなかなか知ることが出来ない、非-人間的な存在である土壌はうってつけの対象です。一方で、19・20世紀のほとんどの人間科学・社会科学において、土壌は基本的に都市、農業、市場を支える不可視のインフラとして計測され、もっぱら社会から切り離された原材料や資源として扱われてきました。この “人間にとって都合の良い土壌” にとどまらない、土壌の非-人間的な側面を取り込もうとする想像的な試みは、世界人口の半分が都市部に居住し、さらに都市への人口集中が進む中で[Buchholz 2020]17 ますます重要なものとなるでしょう。

エ 「菌と共生/菌根ネットワーク」@SOUZOU(旧岩橋邸)

 さまざまな草木が生い茂る庭のある古民家「SOUZOU(旧岩橋邸)」では、AWAYA(日本)、トゥアン・マミ氏(ベトナム)、クィン・ドン氏(ベトナム)、狩野哲郎氏(日本)、ピラヤット・ピヤポンウィワット氏(タイ)、ビー・タケム・パッタノパス氏(タイ)、廣瀬智央氏(日本/イタリア)らの作品が一つ一つの部屋、あるいは蔵、あるいは廊下、あるいは庭先に展示されています。みかんをはじめとする、ほぼすべての陸上植物が、菌根菌と共生関係を結んでいるように――約5万種の菌根菌が約25万種の植物と共生していると推定されています――、私たちの社会も数えきれないほどの植物種、そして栄養塩や炭素の循環を制御し、土壌構造や生態系の多機能性に影響を与える菌根菌をはじめとする微生物群とある種の共生関係を結んでいます。本会場の展示は、さまざまな仕方で、人間-植物-菌類の間の複雑な相互作用を垣間見させます。

 例えば、トゥアン・マミ氏のビデオ作品《「ベトナム移民の庭(No. 2)》」は、台湾のベトナム人移民コミュニティでの数ヶ月の調査を通して、移民の人々が故郷の味と香りを再現するために、自宅の屋上、工場の裏側、空き地など、様々な場所でベトナムのハーブを栽培し、料理や伝統医療に利用していることを取材しています。ただし、法律上、台湾の在来種に影響を与えるそれらの種子や植物、果実の持ち込みは違法です。

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トゥアン・マミ《ベトナム移民の庭(No. 2)》撮影:Shimoda Manabu

 マミ氏の作品のように、多くの生物種と社会制度の絡まり合いのもとで、眼前で生じている出来事を把握しようとするマルチスピーシーズ民族誌[Kirksey & Helmreich 2010;近藤・吉田 2021]18 19や、マルチスピーシーズ人類学[Swanson 2017;奥野ら 2019]20 21の観点は、私たちが普段口にするみかんもまた、特異な種間ネットワークの入れ子構造の産物であることを示唆します。ポスト成長期においては、みかんを含む複数種の民主主義も構想されるかもしれません[藪本 2022]22

(3)「みかんマンダラ」の後で、みかんを味わい直す

 本稿では、ポスト成長期への移行に際して食べることの意義、「食べているその時間」の意義をいかに豊かにするかという問いを立てました。そして、知覚と知識、経験が複雑に混ざり合う味わいの一連のプロセスを複数の仕方で拡張し、つながりにくいイメージをつなげる機会として「みかんマンダラ」を位置付けました。仮想現実(VR)の風景、食べ物の複数の様態に接するインスタレーション、現代アーティストと人類学者の土壌を巡る対談、人間-植物-菌類の間の複雑な相互作用をモチーフとした作品群は、触媒として私たちの現状認識、私たちのみかんの味わいを長きにわたって変化させていくことでしょう。


1. United Nation. (2022). World set to reach 8 billion people on 15 November 2022 https://www.unfpa.org/press/world-set-reach-8-billion-people-15-november-2022 (2022.12.17閲覧)

2. Steffen, W., Broadgate, W., Deutsch, L., Gaffney, O., & Ludwig, C. (2015). The trajectory of the Anthropocene: the great acceleration. The Anthropocene Review2(1), 81-98.

3. Christensen, K., Doblhammer, G., Rau, R., & Vaupel, J. W. (2009). Ageing populations: the challenges ahead. The lancet374(9696), 1196-1208.
川合智之他「人類史、迫る初の人口減少 繁栄の方程式問い直す 人口と世界 成長神話の先に(1)」日本経済新聞、2021年8月22日。

4. Wald, N., & Hill, D. P. (2016). ‘Rescaling’alternative food systems: from food security to food sovereignty. Agriculture and Human Values, 33(1), 203-213.

5. McGreevy, S. R., Rupprecht, C. D., Niles, D., Wiek, A., Carolan, M., Kallis, G., … & Tachikawa, M. (2022). Sustainable agrifood systems for a post-growth world. Nature sustainability5(12), 1011-1017.

6. Savini, F., Ferreira, A., & von Schönfeld, K. C. (Eds.). (2022). Post-Growth Planning: Cities Beyond the Market Economy. Routledge.

7. FAO. (2017). The future of food and agriculture–Trends and challenges. Annual Report, 296.

8. Martinez, S. (2010). Local food systems; concepts, impacts, and issues. Diane Publishing.

9. Fabbri, A. D., & Crosby, G. A. (2016). A review of the impact of preparation and cooking on the nutritional quality of vegetables and legumes. International Journal of Gastronomy and Food Science, 3, 2-11.

10. 藤原辰史. (2014). 食べること考えること. 共和国

11. FEAST. (2021). 未来の給食2050. https://kyushoku2050.org/ja (2022.12.17閲覧)

12. Desmet, P. M., & Schifferstein, H. N. (2008). Sources of positive and negative emotions in food experience. Appetite, 50(2-3), 290-301.

13. Mol, A. (2021). Eating in theory. Duke University Press.

14. Popper, K. (1979). Three worlds. Ann Arbor: University of Michigan.

15. Kühne, O. (2020). Landscape conflicts—a theoretical approach based on the three worlds theory of Karl Popper and the conflict theory of Ralf Dahrendorf, illustrated by the example of the energy system transformation in Germany. Sustainability12(17), 6772.

16. Tironi, M. (2020). Soil refusal: Thinking earthly matters as radical alterity. J. Salazar, C. Granjou, m. Kearnes, A. Krzywozynska & m. Tironi (eds), Thinking with Soils-Social theory and Material Politics, London: Bloomsbury.

17. Buchholz, K. (2020). How has the world’s urban population changed from 1950 to today. Retrieved July28, 2021.

18. Kirksey, S. E., & Helmreich, S. (2010). The emergence of multispecies ethnography. Cultural anthropology25(4), 545-576.

19. 近藤祉秋・吉田真理子編著. (2021). 食う・食われる・ 食いあう——マルチスピーシーズ民族誌の思考. 青土社

20. 奥野克巳・近藤祉秋・ナターシャ ファイン編著. (2019). モア・ザン・ヒューマン――マルチスピーシーズ人類学と環境人文学. 以文社

21. Swanson, H. A. (2017). Methods for multispecies anthropology: thinking with salmon otoliths and scales. Social Analysis, 61(2), 81-99.

22. 藪本雄登. (2022). 「みかんマンダラ」展に向けたリサーチまとめ. https://kinan-art.jp/info/10061/ (2022.12.17閲覧)


太田和彦
南山大学准教授。FEAST(一社)設立理事。専門は、食農倫理学、環境倫理学、風土論。社会をより持続可能・再生可能にする介入の仕方、その際に考慮すべき事柄を、「食」と関わる事例に即して明らかにすることに関心があります。翻訳書に『食農倫理学の長い旅』(ポール・B・トンプソン著、勁草書房)他。書いていただいた記事:ボードゲームからゴリゴリの専門書の翻訳まで 食農倫理学者の驚きの振れ幅(https://agri.mynavi.jp/2021_05_25_158033/