みかんコレクティヴ
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アートラボ2023第Ⅲ期 廣瀬智央 みかんの旅 (長野県立美術館)
昨年、紀南で始まった廣瀬智央さんのアートプロジェクト「コモンズ農園」のスタートとして展示された作品「みかんコレクティヴ」が現在、「みかんの旅」と題して長野県立美術館に展示されています!紀南の多種多様なみかんジュースや柑橘農家さんのインタビュー映像、また摘果みかんを練り込んだ「みかんの紙」などがインスタレーションとして展示されています。また紀南の農家さんが普段使われているコンテナも展示の一部としてご観覧いただけます。みかんをテーマに感覚的な豊かさの再発見や、新たな価値観を創出し
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アートラボ2023第Ⅲ期 廣瀬智央 みかんの旅 アーティストトーク
長野県立美術館で開催されている アートラボ2023 第Ⅲ期廣瀬智央 みかんの旅の関連イベントとして、作家に縁の深いゲストをお招きし、廣瀬が紀南地域(和歌山)で進めるアート・プロジェクトや感覚と鑑賞をテーマにしたトークイベントを開催します。■ 開催情報日時:2023年11月26日(日) 14:00~15:30(開場13:30)登壇者:金井 直(信州大学人文学部 教授)、廣瀬智央(アートラボ出品作家)会場:長野県立美術館 本館1階 交流スペース定員:30名程度(申込不要、当日先着
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『歩きながら識る、交流する』ワークショップ
『みんなで創る公園のような農園』を目指し、2022年に始動した<コモンズ農園>プロジェクトが描く未来構想を共有し、イメージを深める農園体験ツアー。実際にみかん農園を訪れ、みかんの栽培やみかんについての様々な知識を深めます。特にみかんや草花の香りを嗅いだり、土に触れたり、各自が収穫したみかんを実際に食べたり、みかんジュースを飲んだりしながら、コモンズ農園の未来について話し合います。日時:10 月22 日(日) 14:00~15:00参加費:無料場所:道が細く乗り合わせになる可能
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感覚をテーマにした「みかんかく」を10/14〜10/22 、紀南エリアで開催!
2023年の紀南アートウィークのタイトルは、「みかんかく」です。「みかんかく」は、みかん(蜜柑、未完…)+かんかく(感覚、間隔…)をかけ合わせた言葉で、人間のもつ多様な感覚、特に視覚以外の感覚をじっくりと紐解いていきます。人間が得る情報の9割は視覚情報に頼っているといわれており、アートは視覚表現が多いと考えられています。今回は作品を鑑賞する「展覧会」としてではなく、嗅覚や味覚、触覚、または時間感覚に訴えるワークショップなどを中心として開催します。それぞれの感覚を再発見すること
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インドのスパイス、ベトナムのハーブ、和歌山のみかんでチャイをつくろう!
トゥアン・マミ AiR 事業の関連企画として、インドのスパイスとベトナムのハーブ、和歌山の柑橘類に直接触れ、試し、観察することで、触覚、嗅覚、味覚といった感覚を研ぎ澄ましていきます。その際、インドのお茶文化のお話や、ハーブと共にあるベトナムの食生活に関する映像作品を通して、異文化に繋がるひとときをつくり出します。また、各班でのオリジナル・チャイの制作にあたり、あらかじめテーマを決めることによって、個々人により感覚が異なることを実感してもらうとともに、自由な発想や表現を促すこと
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未完のみかん―「みかんかく」を想像する ―
2023年10月6日紀南アートウィーク 藪本 雄登1「みかんかく」とは? 「みかんかく」は、みかん(蜜柑、未完….)+かんかく(感覚、間隔….)をかけ合わせた造語です。今回は作品を鑑賞する「展覧会」としてではなく、「みかん」を媒介にしながら、嗅覚や味覚、触覚、や時間感覚等に訴えるワークショップなどを中心に「みかんかく」展を開催します。 このきっかけを与えてくれたのは、白浜のBar 九十九のマスターです。昨年、食のワークショップにおいて「五感を感じる・・・」という表記
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共同体、共異体、みかんコレクティヴ(後編)-光州ビエンナーレを巡って-
紀南アートウィーク 藪本 雄登5移ろいゆく「主権」本稿で取り上げる光州ビエンナーのテーマは「移りゆく主権(Transient Sovereignty)」である。前編、中編で述べてきた通り、20世紀の「戦争と革命」、大戦後における「他者」や「共同体」の思想を踏まえて、「主体」や「主権」を解体しながら、しかし解体し過ぎずに、この<あいだ>を包摂する共同体を顕現させてゆくこと。これは、まさに「みかんコレクティヴ」が探し求めている「果実」だ。「移りゆく主権」のステートメントによれば、
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共同体、共異体、みかんコレクティヴ(中編)-光州ビエンナーレを巡って-
紀南アートウィーク 藪本 雄登4先住民族の思想と共異体前編の「他者とは誰か」を踏まえて、メイン会場の3つ目のテーマである「祖先の声(Ancestral Voices)」について述べたい。そのステートメントを要約すると、光州の歴史的アイデンティティを継承し、世界各地の先住民の声に耳を傾け、地域の伝統を再解釈し、ローカリティに根ざした共同体的な実践を紹介する。そして、西洋的な近代性に対峙し、オルタナティブな「知」の想像力を喚起する、ということだ。(1)アイヌ/祖先=わたし?このテ
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共同体、共異体、みかんコレクティヴ(前編)-光州ビエンナーレを巡って-
紀南アートウィーク 藪本 雄登1はじめに(1)弾力性/応戦力ある果実真の芸術は、躍動する現実の具体的な反映態として結実し、矛盾に満ちた現実の挑戦を受けてそれと対決する弾力性のある応戦力によってのみ、収穫される果実である。現実同人第一宣言金芝河これは、韓国の「抵抗の詩人」として知られる金芝河(キム・ジハ、1941-2022)の言葉である。韓国の近現代美術は、政治的な抑圧を抜きには語れない[古川2018:2]。軍事勢力による市民虐殺の惨劇の場となった「光州民衆抗争(以下、「光州事
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彩りみかん ~ 多様な柑橘を楽しむ食事会 ~
ほぼ一年を通して収穫できるといわれるほど、多くの品種が栽培されている紀南のみかん。現在進行中の、現代アートの観点から柑橘を深堀りするプロジェクト「みかんコレクティヴ」や、将来的に誰もが利用できるみんなの農園プロジェクト「コモンズ農園(仮)」に関連して、柑橘農家の野久保太一郎さんとフレンチシェフの更井亮介さんのコラボによる、「多様な柑橘を楽しむ食事会」を開催いたします。20種類以上の柑橘を見て、触れて、香り、味わう。一年の中でも特に多くの品種が採れるこの時期に贅沢にもそれらを一
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KINAN ART WEEK 2022「みかんマンダラ」 を振り返る
植物や微生物たちと人類のむすびつきを探る展覧会からアートプロジェクトへ私たちは和歌山県紀南地方の地域資源である柑橘をテーマとしたアートプロジェクト「みかんコレクティヴ」を実施しています。これは、蜜柑について考え、協働する機会を、農家、アーティスト、デザイナー、キュレーター、研究者たちとつくる活動です。その活動が母体となり、2022年は10月6日(木)〜10月16日(日)の11日間にわたり、和歌山県田辺市内の複数箇所で「みかんマンダラ」展の作品展示及び関連イベントが開催されまし
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「コモンズ農園」の歴史的文脈を語る(後編)
前編はこちら>>住友:「アルテ・アビタビーレ」の話で思い出されるのは、廣瀬さんが「コモンズ農園」と同じように土地と関わるプロジェクトを、じつは1996年に札幌で《生きられた土地》というタイトルで実施していたことです。これはバブル景気がはじけた後、空き地となって放置されていた土地に簡易な舞台を設置し、パフォーマンスやワークショップをおこなうものでした。カフェもあり、話し合いの場も持たれたようですし、テントが並び、そこで寝泊まりもできました。また、同時に開催されたギャラリーの展示