みかんコレクティヴ

  • 「コモンズ農園」の歴史的文脈を語る(前編)

    「コモンズ農園」の歴史的文脈を語る(前編)

    住友:このコラムでは、今回の紀南アートウィーク2022において廣瀬智央さんが試みたことを、メールによる往復書簡という形式で美術の歴史を参照しながら振り返ってみたいと思います。全体タイトルが「みかんマンダラ」という名称で、アジアの9組のアーティストが「実り / 果実を巡る旅」、「菌と共生 / 菌根ネットワーク」、「土と根 / 見えない根を探る」という三つのテーマを持つ会場で展示を行いました。そのほとんどがアジアで活動するアーティストでしたが、廣瀬智央さんだけミラノに住む日本人作

  • 特別トークセッション「土と根の記憶 カンボジアと紀南/熊野から」テキストアーカイブ

    特別トークセッション「土と根の記憶 カンボジアと紀南/熊野から」テキストアーカイブ

    2022年10月7日(金)、みかんマンダラ展の関連イベントとして開催した特別トークセッション『土と根の記憶 カンボジアと紀南/熊野から』を文字起こしをした テキストアーカイブです。日時:2022年10月7日(金)18:00~会場:愛和荘参加費:無料ゲスト:クヴァイ・サムナン氏(カンボジアの現代アーティスト)、石倉 敏明氏(秋田公立美術大学美術学部 准教授)モデレーター:藪本 雄登(紀南アートウィーク 実行委員長/総合プロデューサー)通訳:森山 歩美ゲストスピーカークヴァイ・サ

  • Vol.5 『みかん神話 紀南の神を知ろう』トークショー ・テキストアーカイブ(後編)

    Vol.5 『みかん神話 紀南の神を知ろう』トークショー ・テキストアーカイブ(後編)

    2022年10月22日(土) 、みかんマンダラ展会期中に開催したトークショー「みかんダイアローグ vol.5」のテキストアーカイブの後編です。前編はコチラ>>目次2.【パネルディスカッション】紀南の神さまの発見1)原さんと坂本さんの紹介2)みかんと神様3)熊野と高千穂の神4)目には見えない「根」が大切5)熊野の信仰3.【質疑応答】4.【さいごに】2.【パネルディスカッション】紀南の神さまの発見撮影:丸山由起藪本:貴重なお話、本当にありがとうございます。山本先生からはさまざまな

  • Vol.5 『みかん神話 紀南の神を知ろう』トークショー ・テキストアーカイブ(前編)

    Vol.5 『みかん神話 紀南の神を知ろう』トークショー ・テキストアーカイブ(前編)

    2022年10月22日(土) 、みかんマンダラ展会期中に開催したトークショー「みかんダイアローグ vol.5」の動画&テキストアーカイブの前編です。https://www.youtube.com/watch?v=GhlpU10rDfI<開催日時>日時: 2022年10月9日(日)15:00〜17:00会場:Tanabe En+ 2階セミナールーム(オンライン配信)参加費:無料定員:25名ゲストスピーカー:山本哲士 氏(文化科学高等研究院ジェネラル・ディレク

  • ポスト成長期への準備のための「みかんマンダラ」展

    ポスト成長期への準備のための「みかんマンダラ」展

    太田和彦(1)ポスト成長期に、「みかん」を食べることを考える方法について国連は、2022年11月半ばに世界人口が80億人を突破したと報告しました。2080年代に約100億人前後に達することが見込まれています。しかし、人口増加率は緩やかになっており、この100億人前後をピークとして世界人口の減少が予測されています[United Nation 2022]1。今日、1950年代以降の、「大加速」(great acceleration)[Steffen et al. 2015] 2。

  • 異次元の果実の輝き

    異次元の果実の輝き

    *単線的/単層的な時空間を超えるマンダラの思想をめぐって*唐澤太輔(秋田公立美術大学准教授)1、非時香菓我々日本人のよく知るみかんの祖先は、橘(Citrus tachibana、ヤマトタチバナ、ニッポンタチバナ)だと言われる。そして『日本書紀』で、その実は「非時香菓(ときじくのかくのみ)」と記されている。(垂仁天皇)九十年1)の春二月の庚子の朔に、天皇、田道間守に命せて常世国に遣し、非時香菓を求めしたまふ。〈香菓、 此をば箇倶能未と云ふ。〉今し橘と謂ふは是なり。(『日本書紀』

  • みかんと人間の芸術人類学 (後編) 

    みかんと人間の芸術人類学 (後編) 

    -「みかんマンダラ」展を終えて-中編はコチラ >>(3)菌と共生 / 菌根ネットワーク南方熊楠顕彰館からほど近い場所に位置する、アーティストの杵村(廣本)直子と杵村史郎が運営する古民家アトリエ「もじけハウス」。そこに隣接するSOUZOU(旧岩橋邸)では、屋内、植生豊かな庭と蔵にて、熊楠が生涯を通して見つめ続けた菌や植物などをテーマに、アジアのアーティストたちの見つめる「植物」との関わりとその多様な視点を紹介しました。私たちが肉眼で見ることのできない菌の世界は、地中の植物の根と

  • みかんと人間の芸術人類学 (中編) 

    みかんと人間の芸術人類学 (中編) 

    -「みかんマンダラ」展を終えて-前編はコチラ >>2みかんと人間の境界を越えて(1)実り / 果実を巡る旅地元農家が共同出資で設立した「秋津野直売所きてら」に隣接する「ゆい倉庫」では、地域で生産された柑橘類などが加工され、様々な加工品が販売されています。地域の生産者の方々のもとで実った果実が集められ、加工・販売されるこの場所は果実の一つの「おわり」の場所ともいえます。しかしながら、私たちが食すことで「みかんの旅」は終わるのではなく、身体を通して、人間を含めた生

  • みかんと人間の芸術人類学 (前編) 

    みかんと人間の芸術人類学 (前編) 

    -「みかんマンダラ」展を終えて-紀南アートウィーク実行委員長藪本雄登1原理を超えた「みかん」はありうるのかみかんを育てるのは楽しい。ただ、市場にいくと腹が立つことがある。割り合わないあるみかん農家の言葉和歌山県田辺のみかん農園に入る。素晴らしい景観がそこにあります。「みかん」という果実の形、大きさ、糖度等の画一的な基準に囚われず、既存の市場原理を越えた「みかん」はあり得るのでしょうか。<夏みかんの木と田辺湾を望む景観@山本みかん農園にて> 写真:筆者撮影現代において、「みかん

  • 親子ワークショップ『みかん教室』in 田辺 ~探究の学びを体験しよう!~

    親子ワークショップ『みかん教室』in 田辺 ~探究の学びを体験しよう!~

    『紀南アートウィーク2022 みかんコレクティヴ展』との合同企画 !親子で共に学び、探究を深めるワークショップを実施します。当日発表する探究のお題を元に、近隣のみかん畑でフィールドワークを行ったあと、大人と子どもに分かれてそれぞれのチームでマインドマップを活用したワークショップを実施。最後にお互いの研究結果を発表し合い、より深い学びを共有します。 イベント名:ワカヤマスコラボ親子ワークショップ【みかん教室】第2回~探究の学びを体験しよう!~日時:10月16日(日)13:00~

  • 「みかんマンダラ」展に向けたリサーチまとめ

    「みかんマンダラ」展に向けたリサーチまとめ

    なぜ人間は、みかんとともに歩んできたのでしょうか。そして、なぜ日本人は、鏡餅の上にみかんを置き、お正月には自宅の玄関に柑橘を飾るのでしょうか。西洋世界では、みかんは太陽と豊穣の象徴として捉えられてきました。日本でも同様に、橘(みかんの原種)は、太陽神・アマテラスとその系譜を支える機能を果たしてきました。ただ、現代を生きる私達は、太陽神や目に見える果実、資本に頼りすぎてはいないでしょうか。他方、紀南/熊野地域は「根の国」といわれ、樹木神・スサノオを祀る場所でもあります。目に見え

  • 紀南アートウィーク2022『みかんマンダラ展』のパンフレット完成!

    紀南アートウィーク2022『みかんマンダラ展』のパンフレット完成!

    紀南アートウィーク2022年展覧会のパンフレットが完成しました!全展示作品の写真、解説等を掲載しております。下記よりPDF版をダウンロードいただけます。ぜひ、展覧会をご覧になる際に参考にしていただければ幸いです。みかんマンダラ展パンフレットダウンロード